作業ご報告です。
2016年 12月 15日
ZRX、プライマーサフェーサーまで進みました。
メールでのご報告は不要だということでしたのでこちらで。
詳細は省かせて頂きますが、どうぞご覧下さい。
新品未使用品以外は、一見綺麗でも飛び石傷などが多々ありますので、
全面プラサフ塗装して確認します。
外したエンブレムは左右別で保管しています。
ZRX1100~のエンブレムは左右で形状が異なりますので、
左右別で保管しています。
下地研磨前の下準備。
燃料センサーの基部に、再塗装された際の塗膜が残っています。
板状のゴムパッキンですからそのままでも大丈夫だとは思いますが、
後々燃料漏れしても嫌ですね。
清掃した後、マスキングして進めます。
燃料コックの方も。
メーカー問わず純正もそうですが、再塗装でもマスキング無しで塗装されている品があります。再塗装の場合は、安くするための一環か、バイクを知らない4輪塗装業者さんかと思います。純正も塗ってあるんだから大丈夫だろう、、と推測します。その純正塗膜がふやけてしまうのですが。
でも、悪く無いと思いますよ。結果的に「安くして!安く!そして早く!」の圧力から手間も時間も省いた結果ですから。手間賃が大半の仕事です。安く早くしようとするなら手間を省かなくてはなりません。問題はそれを施主が認識しているかどうか。
タンク内に塗膜が落ちないようにしてから清掃です。
燃料コックも同様に。
フレームへの取り付け部、ゴムが削れてこびり付いています。
純正でも付きます。ですがちょっと量が多いです。
削り落としても良いですが、ゴムの油分が研磨溝に入り込み、
落ちなくなって不要なトラブルを避ける為、予め極力清掃で落とします。
原因はこれ。
再塗装時に裏へ入り込んだ塗装ミストが、付着して研磨紙状になり、
乗車時の振動でゴムを削っていたようす。
削ります。
研磨作業開始です。
タンク周囲の「フチ」に塗膜が厚く付いています。
フチが厚いと、このような欠けが発生し易くなります。
ちょっとした事で欠けたりめくれたりし易いです。
欠けると錆が発生し易くなります。
長期間そのままだと、フチから錆が伸び、タンク表面まで達する場合もあります。
80年代後半~90年代の車両で純正塗装を維持している車両でも、
一見綺麗でもフチから表面まで伸びている場合が多々見受けられます。
四半世紀も経てば当然か。
全周削り込みます。
言葉に表し難いのですが、一見綺麗なタンクでしたが再塗装の時には
結構なダメージを受けていたと見受けられました。
削ってみると周囲の盛り上がりはその際に塗装されたプラサフが大半でした。
経験上ここまで厚塗りとなると、結構なダメージを受けていたと推測出来ます。
プラサフ厚塗りは「悪」とする風潮もありますが、下地時間の大幅短縮に繋がります。
昨今、厚塗り前提のプラサフが開発され、数多く販売されています。
過去はスプレーパテという品も有りましたが今はプラサフで十分です。
私も100均を利用しますが、我々が安く早くを求めた結果です。
塗装業者さんの立場を想像して述べると、仕方無いのです。
尚、こちらは潰されたタンクの代用としてネットオークションで購入されたタンクですので、
オーナーが依頼されたのでは有りません。
削り込みます。
より念入りに取り組むメニューを考えると、一度全部剥離処理を行い、
ブラスト処理や薬品での錆取りから亜鉛処理などの表面処理、そんな所から始めれば、
より完璧に近くなりますが、下手すると新品タンクよりも高額になりコストが合わないでしょう。
相当なダメージを受けていたと推測出来ますが、ZRX1100系のタンクに有りがちな、
大ダメージの際、損ないがちな造形も残されており、表面も綺麗に仕上がっていますので、
それらを生かしながら進めます。
尚、多色使いでクリヤを塗り重ねた場合もクリヤがフチに溜まってしまいますが、
最終的にクリヤを削り込み、フチの膜厚を極力薄くしています。
研磨洗浄作業を終えたらプラサフ塗装です。
先ずは裏側からです。
裏側は純正時でも塗膜が薄く錆が発生し易いので、塗装の本来の目的、素材の保護を念頭に塗装します。
溶接されたステー部等は隙間があります。錆が発生し易い箇所です。その隙間へはプラサフを充填するように流し込み防錆を図ります。
そして表へのプラサフ塗装です。現在、ここまで進みました。
引き続き作業進めます。
こちらは別件で、GPZ-Rタンクへのエア取り入れ口加工。
現在スムージング化を終え、ここまで進みました。
こちらは毎回メールでご報告させて頂いるFZ750シングルシート。
塗装の凹凸を無くす段階に進んでいます。
重力の関係上「凹」が埋まり難いので、必要に応じてこのようにひっくり返して塗装します。
ヤマハSR400のタンクは、生産ラインで回転させながら塗装しているという記事を読んだ覚えがあります。確か別冊モーターサイクリスト。購読していた頃って20代前後でしたので、もう20年も前の記事です。
クリヤの仕上がりをより平滑にしようとするなら、塗装後にユズ肌と言われるブツブツにならない方が良いのですが、ブツブツにならないという事は、塗装後も直ぐに固まらずベタ~~っと伸びるクリヤが適しています。
伸びるという事は、よりタレ易いということです。
タレるという事は重力に引っ張られています。
その解決方法として「じゃ、重力のベクトルを常に変化させたら良いんじゃね!?」的シンプル発想から、回転式にしていたSRのタンク塗装ラインに「へぇ~!」10回。
おっさんの表現ですね(笑)
無重力で塗装したら塗装肌どうなるんでしょう!?
水のような粘度でも勿論垂れる事は無いでしょうね。
塗装肌が一切無い完璧な平滑な状態に出来そう。
溶剤の揮発時間なども関係する、艶はどうなるんだろう!?とかも。
宇宙飛行士の実験を見るたびに、塗装実験してくれないかな~!?って毎回思います。
ルーティンワークに入りましたので、もっと進みましたら改めてメール送付させて頂きます。
快晴で日向は暖かい本日ですが、この時期の太陽の高度では仕事場裏の林を越えられず、、
仕事場は寒い、、寒いなぁ、、(^^;;
晴れの日は調色があればそれに当てます。
旧式の調色ライトしか無いので、自然光基本です。
ただこの時期、日の光も青が地表に着くまでに減衰されていますので、
どんな色も赤っぽく、黄色っぽく見えるんですよね~、、。
最新式のライトなら天候に左右されず大丈夫なんだろうか、、。どんな光源でも色を合わせるのが100%として考えています。しかし、様々な条件から100%は無理なんです。100%に近づけるよう尽力はします。より100%に近づける調色に取り組みだしたら数日は当然、いくらでも時間が掛かります。
最終的にはコストとの折り合い。
100%が無理なので、普段から色は違ってきますと謳っています。
99%合っていても1%違うなら、それは色が違う。
なぜ?と興味がある方はご説明するにも長くなりますのでどうぞグーグル先生に(^^;
基本は自然光の見た目で進めます。
大規模4輪塗装工場のお客さんから常時ライトだと伺っているので、
使えるんでしょうね、、。一体幾らするのか聞くのも怖いですが(笑)
っていうか、今外みたら曇ってる、、
やるせないな~
では~!
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