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寒の戻りの中、作業の方法・手順を如何に説明するか考えながらの作業。

寒い寒い。
もはや暖房器具は仕舞おうかと思いきやこの寒さ。おまけに雨。気分は沈みがちですが、テキパキ作業をこなして気分を盛り上げた一日。(笑)
そういや、昔はこの時期になると、寒中キャンプツーリングの虫が騒いでましたが、すっかり無くなったなぁ、、、、、やっぱり、そういうことかなぁ、、汗。




本日の作業ご報告です。


K様 Z1 
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ようやく、ここまで辿り着きました。

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テールカウル

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フレークものせています。


引き続き作業進めます。



Z1のラインは全て難しいですね。個人様にZ系業者様の「Z」を数多く手掛けて来ましたが、昔多かったのは「当時モノにして欲しい」とのご依頼。

問題は2点。

まず色。

Zの塗色は基本キャンディーカラーです。数色の下色をキャンデイーカラーでオーバーコートする等凝った技法も用いられておりますが、仮に(基本無理ですが当時のある製造ロットの色を仮に再現出来たとして)当時の資料から下色上色を調色して全く同じ色に塗装したとしても、ご納得頂けない場合があります。それはご依頼主様が「記憶色」という「当時のイメージを好みで記憶している」という事が原因です。実際には「全く同じ色は無理」なのは塗装のお仕事されている方には普通の知識なのですが、そうで無い方には「??」かも知れません、、、、。如何に近付けるかが難しい所。現行車であってもそれは同じです。調色作業で如何に100%に近い所まで持っていけるか、100%は無理です。4輪車では80%近似を越えるとそれで調色作業に見切りを付けボカシ塗りで対応するのが迅速に作業する上で大事な事だと伺っております。伺っております、、は、ずっと二輪専門ペインターなもので、、、、笑)
記憶色以外でも、同じアルミフレークやパール原料、キャンディーカラーに用いられた染料が当時と全く同じ品を入手するには難しいかと。このあたりは法規の問題も絡んできますので難しいかと。健康を害する恐れのある材料はどんどん廃盤になっています。私のお気に入りのとあるメーカーのガラスフレークも最早廃盤。買い溜めはしておりますがあと2本。どないしょ、、、。
閑話休題。


それとライン。

同じく「当時のラインで」という場合、「記憶ライン」なのか何らかの見本とする資料があるのかが問題。
当時のカタログ等資料をご覧頂けるとご理解頂けるのですが、Z1・Z2共に車両毎にラインは異なっております。車両毎です。同じカタログでも2台3台並んだ車両を微に入り細に入り眺めて頂くとその違いに気付かれると思います。 色にしてもラインにしても「当時モノ」を見本にお預かりさせて頂いた事もあるのですが、当然色は経年劣化で色飛びし、ラインは当時はそれが普通だったと察するのですが、引き方は大味で歪みも多く、、、。
しかしながら、それらは当時の職人さんの手作業の味と言うべきモノで当時はそれで良かったかと。、、今の目の肥えたお客様にはどう映るか、、。

ですので、私はZに限らず色には「ひと味」を加えて、記憶に残っている色やより記憶に残りそうな色・材料を使ってペイントさせて頂いております。ラインにしても板金作業やパテで修正を行った時点で、元から形が変っておりますので、その形状に合わせてそのバイクを特徴付ける大事な要素を抽出し、そこは押さえた上でラインを綺麗に良い雰囲気になるよう作業進めております。これが数有るペインターの癖とでも言うべき味が出る「点」ですので、ご依頼の際は好みの「味」を持つペインターを見つけられてその方へご依頼されるのが一番です。

ですが、レストア専門でペイントされているペイント業者様はその辺りの知識と仕入れ・材料開発ルートもお持ちでしょうから、当時品を求められる方はやはり専門業者へお任せするのが一番です。



長くなりそうなので、この辺で。
ご拝読有難う御座いました。
by os_design | 2010-03-24 23:20 | 作業・完成品

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